超硬合金とは

超硬合金とは、タングステンカーバイドをコバルトで結合したもので、セラミックと同様に粉末を圧縮→成形加工→高温で加熱焼結という工程を経て作られます。

ダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、鍛造、切削、金型と耐磨耗が要求される各分野で使用されます。

またトンネルを掘る際のシールドマシンの先端に取り付けられる岩盤を砕く刃などにも使用されています。

工場における精度向上やコスト削減からトンネル工事にいたるまで生活を支える重要な金属です。

超硬合金の中身

下の図に示したように合金は固溶しています。(✕1000組織写真)

(固溶とは、2種類以上の元素が互いに溶け合い全体が均一の相となっている状態をいいます)

超硬合金組織写真

硬いタングステンが柔らかいコバルト金属に混ざって散らばっている様子が観察されます。

濃いグレーの塊がタングステン粒子です。この粒子が細かくなるほど高硬度になります。コバルトとの接触面も多くなり強度も向上します。

薄いグレーの広がりがコバルトです。コバルトが粘りを支配しているのでコバルトが多くなれば強度は出ますが硬度が低くなります。逆にコバルトが少なくなれば強度は落ちますが硬くなります。コバルトをニッケルに変えると磁性がなくなり耐食性が向上します。

また副添加物によりタングステン粒子の成長抑制、バインダー相(Co相)の強化、高温耐磨耗性、耐酸化性などの付加価値を与えます。

超硬合金の材種分類記号について

耐磨耗・耐衝撃工具用超硬合金および超微粒子超硬合金の材種選択基準
CIS 019D-2005(超硬工具協会規格)

弊社 G5C を例にとって見てみましょう。弊社 G5C は CIS(超硬工具協会規格)の VM50 にあたります。

1桁目の記号は結合相に使用している金属を表しています。

記号 結合相成分
V Co
R Co/Ni
N Ni

2桁目の記号は使用したタングステンの粒度を表しています。

記号 粒度(μm)
F 1.0未満
M 1.0以上2.5未満
C 2.5以上5.0未満
U 5.0以上

3,4桁目の記号はその超硬合金の硬さを表しています。数値が小さいほど硬くなります。

記号 公称硬さ(HRA
10 93以上
20 92以上93未満
30 91以上92未満
40 89以上91未満
50 87以上89未満
60 85以上87未満
70 82以上85未満
80 82未満

弊社 G5C はCIS(超硬工具協会規格)の VM50 にあたるので Co バインダーでタングステンの粒度1.0μm以上2.5未満、硬さ(HRA) 87以上89未満ということになります。

(弊社 G5C の実際の数値はタングステン粒度2.0μm、硬さ88.5(HRA)です)